住宅ローン破産はひとごとではない?
住宅を購入する際、住宅ローンを組む方がほとんどだと思います。そんな方々の心配事といえば、無事にローンを完済できるのかというところではないでしょうか。住宅ローンは、ローンを組んだ時点での生活が平和的に続くことを想定して組まれています。実際に何事もなく完済する人がほとんどですし、融資した側も大丈夫だと考えたからこそ融資に踏み切ったわけで、最初から破産を念頭に置いている人は稀な存在だと思います。
そういった事を耳にするにもかかわらず、実態がピンとこない…住宅ローン破産についてそのような感情を抱いている人も多いのではないでしょうか。もはや都市伝説のような住宅ローン破産。しかし、確実に破産者は存在しています。耳にするにもかかわらず実態がつかめない要因として、破産者が実情を隠してひっそりと破産申告をするケースや、身内を頼って内内に処理するなど表面上に出てこないことなどが挙げられます。破産した本人もまさか自分がなるとは!と考えていた人の多いことでしょう。
そもそも住宅ローン破産とは何なのか
住宅ローン破産については、確固たる定義づけはされていません。家を手放すことになったタイミングを破産と考える人もいれば、負債を抱えることになった状態、さらには自己破産申請をするに至った場合を破産とする人もいます。一般的にはローンが支払えなくなった状態を指すことが多いようです。
実際に住宅ローン破産する方々はどのくらいいるのでしょうか。自己破産した方々のうち1万人が住宅ローンによる破産だといわれています。
年間の破産者のデータ
年間住宅購入者は新築・中古を含め100万件とデータがありますから、全体の1%が住宅ローン破産をしていることになります。100人に1人という数字の大小について抱く感想については個人差があるかと思いますが、決して稀有だとして軽んじることができる数字ではないのではないでしょうか。
住宅ローン破産を迎える人の多くは、初めから返済不可能なローンを組んではいません。では、なぜ破産してしまうのでしょうか。ローン返済が困難になる理由は様々ですが大きく二つの要因が考えられます。
- 会社の業績悪化やリストラなどによる収入の減少
- 病気や教育費の増加などによる支出の増加
直接の原因の多くが想定外の事象であり、これらすべてに気を配っていたらそもそも恐ろしくてローンを組むことができません。
住宅ローンを組む際におすすめしたいのは、そのローンが適切かどうかFPに相談して計画に破綻がないか第三者の視点から判定してもらうことです。残念ながら不動産業者の中には、少しの綻びで破産してしまうような無理なローンをすすめてくる輩もいます。また、ローンの返済期間は30~35年と長期にわたることが多く、その間にはいろいろなことが起きます。想定外の事象により、返済計画に無理が生じてきた場合もFPに相談することで最悪の事態を回避することができたり、早ければ早いほど様々な手段で立て直しを図ることができます。
いかがでしたか?プロの知識を借りて心安らかに住宅ローンのある暮らしを送りましょう。