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【FP視点で解説】不動産を買うときの不安の正体

不動産購入は心配事がつきない?

不動産購入は人生の中でもビックイベントですよね。僕のFP事務所では約70%以上が不動産関連の相談です。マイホーム購入のみならず、実家の相続や、不動産投資の営業マンからしつこく電話を受けて困っているなど、多種多様です。日々お客様と面談している中で不安の内容は様々ですが、多くのお客様は漠然とした不安を抱えています。今回は不動産を買うときの不安の正体を明らかにします。そして不安を取り除く方法を解説していきたいと思います。

一体何が不安なのか?

お客様に何が不安なのか質問をすると、大きな買い物なのでなんとなく不安という返答が多いです。
面談の現場では漠然とした不安の原因を一つずつ解明し、不安を解消する作業を行います。
不安の内容は人それぞれですが、以下3つの不安が圧倒的に多いです。

  • 住宅ローンを借りることに対する不安。
  • 人口減少社会で今買うと不動産の価値が下がってしまうのではないか不安
  • そもそも購入と賃貸どちらが自分に合っているのか分からない。

住宅ローンを借りることに対する不安。

住宅ローンは数千万円と非常に高額です。多くの方が人生で一番高い買い物だと思います。
ただ賃貸の家賃を払う事も住宅ローンを支払う事も「住宅コスト」を支払っていることに変わりありません。
問題は「住宅コスト」にかけるお金が適正かどうかです。
この不安を解決するには、将来のライフプランやキャリアプランを考える必要があります。
まずは今の収入と支出をはっきりさせます。意外と家計の収支を把握されてないご家庭が多いです。収支が見えてくると
お子さんは何人を想定するか、教育費はどのくらいを想定するかなど今後かかるであろう支出の棚卸を行います。
また、出産後に奥様が時短勤務や専業主婦になる場合の収入の下落も考慮することも重要です。
キャリアプランに関しては今後の収入はどの程度を想定するのかを考える必要があります。
このように1つずつお金の流れを明確にしていけば返済計画のイメージを持つことができます。
返済計画を漠然としたものから明確にイメージする事によって住宅ローンを借りることに対する不安も少なくなっていきます。

人口減少社会で今買うと不動産の価値が下がってしまうのではないか不安

今後不動産の価格は3極化が進むと言われています。
3極化は大きく次のように分かれます。

  • 3大都市圏
  • 地方中核都市
  • それ以外の地方

不動産を辞書で調べると、「土地やそれに定着する建物・立ち木など。物のうち容易にその所在を変えることが出来ないもの。」とでてきます。ここが非常に重要です。不動産の価値が下がるかどうかは立地に大きく左右されるという事です。駅に近い事や通勤に便利な路線などはこれから人口がさらに増えるエリアも考えられます。
その一方で、郊外エリアや駅から遠い不便な物件は値下がりする可能性が高いです。
購入する物件の将来の資産価値を踏まえて購入を考えると失敗しずらいと思います。
不動産ジャーナリスト榊淳司さんや不動産コンサルタントの長嶋修さんは非常に勉強になる情報を発信されているので一度ご覧になると良いと思います。

そもそも購入と賃貸どちらが自分に合っているのか分からない。

良く賃貸と購入どっちがお得か!?という質問を頂きますが、経済合理性で考えると大差はないと考えます。
一生のうちに支払う住宅コストは賃貸でも持ち家でもさほど変わりません。
例えば賃貸が圧倒的に有利な条件であれば、多くの方が賃貸を選ぶと思います。その結果、物件は全く売れなくなってしまいますよね。なので賃貸が安いとなれば購入の方は物件の価格を下げざる得ないでしょう。そうすると賃貸と購入のバランスがとれていくというのが経済合理性で考えると変わらないという事です。なのでどちらかが確実に特になるという事はありません。ただ個別の事情を考慮すると購入か賃貸かどちらが良いか判断はできると思います。

不動産の営業マンにお金の相談はしてはいけない!?

家を買う際に相談しやすい人と言えばまず第一に不動産営業マンではないでしょうか?物件の説明など親身になって行ってくれるので、なんでも相談したくなりますよね。ただお金の相談だけけは別の方にすることを強くお勧めします。それはなぜか!?

不動産屋さんは不動産を売るプロでお金のプロではないから

有名なドラマの「家売るオンナ」でもこんな名言がありますよね。私に売れない家はない!!そうです、不動産屋さんの商売を家を売る事です!それを理解したうえで不動産屋さんと接しなければなりません。 例えばあなたが今家を買うかどうか悩んでいたとします。そこで不動産屋さんに家を買うタイミングはいつが 良いか相談するとしましょう。すると不動産屋さんはこう言います。「今が絶好の購入のチャンスです!」つづけてこんな事を言うでしょう。 「住宅ローンも低金利で住宅ローン控除もあって購入する上で有利な条件がそろってます。」 たしかに有利な条件である事は間違いないのですが、あなたが購入するタイミングが今かどうかは別問題です。

まとめ

いかがでしたか?不動産は人生で1番大きな買い物です。漠然とした不安が付きまとうものです。
社会情勢をコントロールする事はできませんが、これからの仕事や収入、支出、家族に関することは、計画を立てることによって漠然とした不安が少しずつ解消されると思います。ご自身で計画を立てても良いですし、もし自分だけでは不安な場合はファイナンシャルプランナーに相談してみて下さい。客観的な意見を聞くことによって新たな気づきを得られるかもしれません。FPのなかまはみなさんの不安や悩みが少しでもなくなる事を願っております。後悔のない選択ができると良いですね。

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【FP視点で解説】家を買う前にやっておけばよかった3つの事。

夢のマイホーム購入。人生でも数少ない機会ですよね。家を買うときに公開しない為に考えておくことを3つご紹介いたします。


某住宅コンサルタント会社の調べによると、
「家を購入する前に資金に関する勉強会があれば参加したかったですか?」 と質問しりと約70%の人が資金計画についての検討をもっと行っておけばよかったと回答しています。

また家を買うときに決断をすることが膨大で、皆さん細かく見ていないのが現状としてあります。建物の外観、内装、デザイン、周辺の環境、住宅ローン、不動産市況など、上げれば切りがありません。

 

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【FP視点で解説】これに当てはまる人は家を買うな!

長引く低金利時代で住宅購入のハードルが下がっています。家賃並みの支払いあるいはそれ以下でマイホームが持てますと住宅の営業マンは売り文句で言っていますよね。賃貸で家賃を払うくらいだったら、自分の購入してローンを払いゆくゆくは自分の資産になった方が良いのではないか?と考える方がFP相談の現場では多いように感じます。果たしてそうでしょうか?今回は「これに当てはまる人は家を買うな!」という題材で急いで家を買わなくてもよい方のケースを3つご紹介いたします。

その1 今の家賃並みで買えるからと考えている人

よく家賃を支払うのと住宅ローンの支払いはそれほど変わらないと言いますが、将来ローン金額が支払える保証はありません。しっかりと自分に合った支払額を見極める必要があります。また、住宅ローン以外にも管理費・修繕積立金・固定費資産税がかかります。特に修繕積立金は年数がたつにつれて上昇する可能性が高いので要注意です。

その2 転勤の可能性が有る人

家を買うという事は、同時に生活の拠点を簡単に変えることができなくなることを意味します。賃貸であれば、転勤になったとしても退去の届けを出すくらいですみます。しかし購入したのちに転勤をすると、そう簡単にはいきません。賃貸に出すにしても不動産会社などとのやり取りが増え大変です。自身のライフプランやキャリアプランを踏まえて購入するかどうかを検討する必要があります。

その3 家族構成が変わる可能性が高い方

家族構成が変われば、部屋が手狭になったり部屋数が足りなくなったりする可能性が有ります。そうなると、売却して住み替えをするなど考えていく必要があります。お子様が増える可能性があるご家庭はしっかりライフプランを考えた上で物件の広さを考えましょう。ある程度ご家庭のライフプランが定まってからでも住宅購入は遅くありません。今後どうなるか分からない場合は賃貸でしばらく様子を見るというのも一つです。